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第5回生涯研修会の報告
学術副部長 加藤 博司

合同学術研修会
主催:
(社)徳島県鍼灸マッサージ師会

共催:
(社)徳島県鍼灸師会・徳島市はり灸マッサージ師会

後援:
経絡治療学会 徳島部会


日時:
平成22年10月3日(日)10時30分〜15時30分

研修単位:5単位
・「漢方薬の基礎」…基礎医学(2単位)
・「東西医学による痛みの治療」…基礎医学(2単位)臨床(1単位)

参加者:
67名

テーマ1:10時40分〜12時00分
「漢方薬の基礎」

講師:
愛媛県薬剤師会常務理事 曾我部紀行(そがべのりゆき) 先生

漢方薬について事前にアンケートを実施したところ、1〜8の要望があり、各項目を解説した34ページの配布テキストに沿ってご講演いただきました。
ました。
〈 テキスト項目 〉
1. 漢方のことは、断片的に聞く程度なので基礎の基礎を知りたい。
2. 生薬の気味と働きの実際。(どの経にどのような効果があるのか?)
3. 代表的な漢方薬の処方の考え方。
4. 湯液の正しい服用法。
5. 西洋薬と比較してメリットとデメリット。
6. 漢方と鍼灸を合わせた方がより効果があるから鍼灸師が知っておくべき漢方の知識。
7. リンパ癌、肺癌と診た経験から癌の痛みに有効な漢方薬があれば紹介下さい。
8. 各個人に合う処方のプロセス、手法を正しく知りたい。
・ 証をどのようにして決めるのか?症状が同じ場合など?
・ ある症状に対してどんな理論で処方をするのか?
・ 処方の過程を実際のモデルを通して紹介してほしい

漢方薬への理解を深めるためには東洋医学の歴史と変遷を知ることが重要であることや、医学年表を基に漢方を学ぶために必要な文献などを紹介していただきました。
処方のプロセスについては、実際の症例カルテを検証しながら処方の過程と手法をご教授していただきました。


テーマ2:13時00分〜15時30分
「東西医学による痛みの治療」

講師:
済生会今治 老人保健施設 希望の園 副園長 黒岩弦矢(くろいわげんや) 先生

スライドを使い、東洋医学の痛みの治療では「三焦と三消」について。
西洋医学の痛みの治療では「神経ブロック法」について、解説していただきました。

・「三焦と三消」については、水穀の通路である三焦の概念を説明し。
寒熱の波及や薬剤が体内に浸透していくのも三焦の働きによるものであることや、消渇の証である三消(上消・中消・下(腎)消)について、古典の文言を引用して消渇になる病理の説明と治療法を、老人保健施設での実際の臨床例を交えながら「三焦と三消」の関係を解説していただきました。

・「神経ブロック法」については、効能と適用、実際の手技について臨床経験をもとに解説していただき、東洋医学的な解釈では神経ブロックには陽気を補う作用があり、部位によっては発散に働いたり衛気を補ったりする効果があることを解説していただきました。

今回は合同学術研修会でもあり、多数の方々に参加していただきました。
両先生方には、実際の臨床で培った幅広い経験と知識をご講義していただき充実した研修会となりました。


 

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