2017.10.01 (日)会員の皆様月刊東洋療法

    月刊東洋療法 282号

    月刊東洋療法 282号
    月刊東洋療法282号 (10月1日号)
    公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会

    *****
    目次
    1 第16回東洋療法推進大会in京都 開催
    大会テーマ 先端医療と伝統医療の融合~未来への期待
    伊藤新体制 未来への船出
    2 平成29年度第4回あはき等法推進協議会 報告
    3 厚生労働省 老健局定期協議報告
    4 厚生労働省 フレイル対策事業
    5 厚生労働省 医療機関ウェブサイト(ホームページ)ネットパトロール開始
    6 医者いらず 健康長寿処方箋(45) 「見えない世界を視る」
    7 Dr.タコの外来小咄(90)
    8 認知症ミニ講座(25) 中核症状とBPSD(行動・心理症状)
    9 FOCUS 老老介護と高齢者の生活不活発
    10 協同組合ニュース
    11 インフォメーション 研修会・イベント開催予定
    12 編集後記
    *****
    以下本文

    1 第16回 東洋療法推進大会 in 京都 開催
    大会テーマ 先端医療と伝統医療の融合~未来への期待
    伊藤新体制 未来への船出

    【写真:会場風景、伊藤(いとう)会長、朝田(あさだ)師会長、
    仲泊(なかどまり)先生】

    9月24日(日)~25日(月)、リーガロイヤルホテル京都において、公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会主催、公益社団法人 京都府鍼灸マッサージ師会共催による第16回東洋療法推進大会in京都が開催された。開会式には「鍼灸マッサージを考える国会議員の会」会長の衆議院議員 伊吹 文明(いぶきぶんめい)氏、京都府知事、京都市長はじめ多数の御来賓が出席され、全国各地からの会員と一般京都府民・学生ら参加者は、600名を数えた。
    特別講演の理化学研究所、網膜再生医療研究開発プロジェクト 仲泊 聡(なかどまりさとし)先生による「iPS細胞による網膜再生とロービジョンケア」を皮切りに、保険推進委員会、無資格対策委員会、学術委員会、地域健康つくり委員会(介護推進委員会)、スポーツ事業委員会、災害対策委員会、視覚障害委員会、AcuPOPJ(国民のための鍼灸医療推進機構)、京都府師会による分科会等があり、各会場は熱気に包まれた。
    大会の模様は次号にお知らせいたします。

    2 平成29年度第4回あはき等法推進協議会報告

    【写真:矢田貝(やたがい)保険医療企画調査室長、会議の様子】

    9月15日(金)午後2時より、全鍼師会会館4階会議室において関係7団体より17人の委員(本会からは、伊藤 久夫(いとうひさお)会長、廣野 敏明(ひろのとしあき)副会長)と1人のオブザーバーが出席し、「あはき等法推進協議会」が開催された。
    1.平成29年度第3回議事録承認
    2.報告事項
    療養費の検討専門委員会における「不正対策」並びに「受領委任制度」の議論の進捗状況について、厚生労働省、保険局医療課保険医療企画調査室長の矢田貝 泰之(やたがいやすゆき)氏を招き、見解を聞いた。
    3.協議事項
    1)70周年記念の集いについて、実行委員会から報告
    ・11月5日に東京有明医療大学にて開催される「あはき等法施行70周年の集い」は13時にスタートし、式典、記念シンポジウム、祝宴が催される予定。
    招聘するシンポジストについて検討。
    ・70周年記念厚生労働大臣表彰者88人が確定。
    ・協賛は東洋療法研修試験財団等が決定し、各企業にも呼びかける。
    ・出席者数は約150人を予定している。
    2)あはき法改正要望案について、法改正部会より報告
    3)巨人軍 澤村 拓一(さわむらひろかず)選手の神経麻痺報道について
    プロ野球巨人軍の澤村 拓一(さわむらひろかず)投手への鍼施術ミスによる長胸神経(ちょうきょうしんけい)麻痺の報道については、「あはき等法推進協議会」7団体と全日本鍼灸学会、伝統鍼灸学会の連名で公開質問状を提出する。質問内容は、全日本鍼灸学会の安全性委員会と協議し、プレスリリース等の公開方法については4団体(全日本鍼灸マッサージ師会、日本鍼灸師会、東洋療法学校協会、全日本鍼灸学会)の広報連絡会が協力する。
    また、各団体のホームページでも公開する方向で検討する。
    4)日本標準産業分類における施術所等の取扱いについての要望
    日本標準産業分類にリラクゼーション業が加えられ、あはきが療術業に列していることについては、総務大臣に要望書を提出予定である。
    5)その他
    あはき師国家試験問題の在り方検討会での議論の経過が報告された。
    4.次回開催日:平成29年10月19日、日本鍼灸師会担当として終了し閉会した。
    (報告:廣野 敏明 ひろのとしあき)

    3 厚生労働省 老健局定期協議報告

    9月8日、厚生労働省 老健局 老人保険課において鍼灸師が機能訓練指導員となる為の定期協議をおこなった。
    厚生労働省 老健局 老人保険課等各担当者、 並びに全鍼師会から小川 眞悟(おがわしんご)氏、長嶺 芳文(ながみねよしふみ)氏、日鍼会担当者が参加。
    議題として、今までの定期協議内容の再確認と新たな資料作成、今後の社会保障審議会に向けての意識の統一をはかった。
    (報告:長嶺 芳文 ながみねよしふみ)

    4厚生労働省
    フレイル対策事業

    厚生労働省は、フレイル対策のモデル事業を2016、2017年に実施し、2018年から本格的に取り組む。フレイルとは、加齢とともに筋力や認知機能などが低下し、生活機能障害・要介護状態、死亡などの危険性が高くなった状態のことで、適切な介入・支援により、生活機能の維持・向上が可能とされる。
    2013年の65歳以上の高齢者を対象とした調査によると、フレイルの状態の高齢者は約11.5%であった。65~69歳では5.6%であるのに対し、80歳以上では34.9%と、加齢に伴ってフレイルの割合が上昇している。
    フレイルによって医療機関の受診率や要介護認定者の割合は高くなる。また、2025年には団塊の世代が後期高齢者となり、高齢者人口の2/3を占めると推計されている。そのため、後期高齢者が増える前に、フレイル対策が急がれる。
    フレイルの要因には、運動器機能の低下や口腔機能低下に伴う低栄養などの「身体面」、認知症やうつなどの「精神・心理面」、単身や夫婦のみの世帯の増加による閉じこもりなどの「社会面」などがある。
    厚生労働省が実施する事業の概要は、「低栄養、筋量低下等による心身機能の低下の予防、生活習慣病等の重症化予防のため、高齢者の特性を踏まえた保健指導等を実施」と記され、「身体面」へのアプローチが主に行われると見られる。具体的(ぐたいてき)には、「低栄養、過体重に対する栄養相談・指導」、「摂取等の口腔機能低下に関する相談・指導」などを実施する。フレイル対策事業では訪問看護ステーションの活用も提案されている。
    詳しくは、下記の厚生労働省Webサイト参照
    後期高齢者の健康
    https://goo.gl/MR6eEt
    後期高齢者の低栄養防止等の推進について
    https://goo.gl/3dBoqs


    ★サルコペニアとフレイル(虚弱)の違いは?
    両者とも加齢に伴う機能低下を意味している。サルコペニアが筋肉量減少を主体として筋力、身体機能の低下を主要因として扱うのに対して、フレイル(虚弱)には移動能力、筋力、バランス、運動処理能力、認知機能、栄養状態、持久力、日常生活の活動性、疲労感など広範な要素が含まれている点が大きな違い。
    (参考:サルコペニア:定義と診断に関する欧州関連学会のコンセンサスの監訳とQ&A)

    5 厚生労働省
    医療機関ウェブサイト(ホームページ) ネットパトロール開始

    8月24日、厚生労働省は「医療機関ネットパトロール」を開始した。これは、医療機関のウェブサイト上の虚偽・誇大広告を取り締まる目的で「うそや大げさな表示」がないかどうかを監視するもの。
    これまでの医療法では、医療機関の広告を診療科名や診療時間などに限定しているが、医療機関が開設したウェブサイトは、ネット利用者が検索して閲覧するため「情報提供」や「広報」とみなし、同法上の広告規制の対象外であった。しかし近年、脱毛や脂肪吸引などの美容医療系のウェブサイト上での不適切な表現によるトラブルが相次いでいることを受け、医療法が改正され、広告規制の対象となった。これにより、ウェブサイト上でも比較広告、誇大広告、公序良俗に反する内容の広告は禁止となり、都道府県は、虚偽広告には罰則、誇大広告には中止・是正命令の適用が可能となる。「絶対安全な手術」といった表現や、治療後の写真の加工などが対象になるとみられる。
    同事業は、厚生労働省が日本消費者協会に委託し、医業等に係るウェブサイトが医療広告規制等(医療法や医療広告ガイドライン、医療機関ホームページガイドラインなど)に違反していないかを監視するほか、一般のネット利用者にも情報提供を呼びかけ、専用サイトの通報窓口や電話番号も開設した。不適切な記載を認めた場合は、当該医療機関等に対し規制を周知し、自主的な見直しを求める。
    仮に、改善がみられない場合は当該医療機関を所管する自治体に情報提供をおこない、自治体が指導等をおこなう。自治体に対する情報提供後の改善状況等の調査もおこなうとしている。
    (「週刊日本医事新報」2017年09月02日号
    https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=7839より)
    医療機関のウェブサイトにうそや大げさな表示があったら、情報をお寄せ下さい

    医療機関ネットパトロール相談室
    http://iryoukoukoku-patroll.com/
    電話03-3293-9225

    6 医者いらず 健康長寿処方箋(45)

    健康科学研究所所長・大阪市立大学医学部名誉教授 井上 正康(いのうえまさやす)
    井上 正康(いのうえまさやす)先生は、癌や生活習慣病を「活性酸素」やエネルギー代謝の観点と、地球や生命の歴史という大きな視野で研究されている国際的研究者です。現在、多くの府県師会主催の公開講座で講演され大好評を博しています。ぜひ貴師会でも!!
    ご連絡は下記URLより。
    健康科学研究所HP http://www.inouemasayasu.com/seminar/

    『見えない世界を視る』

    生命は原始の海底火山の噴火口付近で誕生したが、深海の暗黒世界で生きていく上では視力は必須ではなかった。しかし、先カンブリア紀を生き抜いてきた微生物の中に光感知能力を獲得したものが出てきた。植物プランクトンの渦鞭毛藻には眼点と呼ばれる三日月型の構造物があり、そこには動物の網膜で光を感知する視物質のロドプシン様蛋白質が局在している。生物史では食物連鎖や感染などで植物や微生物の遺伝子が動物の生殖細胞などに入り込む事によりホストの進化を促進してきた。渦鞭毛藻のロドプシン遺伝子もクラゲなどに取り込まれ、明暗を感知する三日月型の眼点を誕生させた。このような遺伝子の水平伝搬が動物の眼を進化させてきたのである。事実、ヒトの網膜のロドプシンの分子構造は渦鞭毛藻やクラゲの眼点のロドプシンと酷似しており、この遺伝子が種を超えて視覚を進化させてきた事がうかがわれる。
    眼の設計図は約5億年前のカンブリア紀に完成したが、ヒトのように精巧なカメラ型の眼を構築するには約1800種類もの遺伝子が必要である。ある時に細胞のゲノムが4倍に増幅するアクシデントがあり、これによりカンブリア紀に眼の元祖である小さな個眼が形成され、それが沢山集まって複眼が誕生した。カンブリア紀の覇者アノマロカリスも二個の大きな複眼を持つ肉食獣であり、広い範囲を見渡す事ができた。巨大な複眼を持つウミサソリや360度の視野を誇る五個もの複眼を持つ肉食獣ファビニアなども誕生した。しかし、焦点距離の短い個眼の集まりでは獲物や敵をボンヤリとしか検知する事が出来なかった。その為、巨大なカメラ眼を持つダンクルオステウスなどが現れると複眼動物は次々に駆逐されていった。海から陸へ上った動物達は様々な進化の道を辿ったが、天敵の少ない空へ進出した昆虫達は進化史上で最も大きな成功を収めた。一方、恐竜が繁栄したジュラ紀の地上では我々の先祖である哺乳類は夜行性動物として細々と暮らしていた。暗黒の世界では視覚以上に聴覚が大きな武器となる。夜行性の動物達は音波の反響音を利用するエコーローケーション(反響定位)と呼ばれる機能で世界を視るように進化してきた。エコーローケーションのトップランナーは陸上ではコウモリであり、水中ではクジラやイルカである。潜水艦のソナーも音波を利用するエコーローケーションで水中の地形や敵艦を視ることができるが、これは夜行性動物の機能を応用したテクノロジーである。エコーローケーションでは音波収集装置の質が重要であり、これにより物体の形やサイズや位置を識別する能力が決まる。事実、コウモリの耳介の大きさは頭部の半分以上をも占めており、鼻腔から発信した超音波の反射音をキャッチして周囲の環境を把握している。特にその能力が高いキクガシラコウモリは密集した木の枝や狭い洞窟の壁などに衝突することなく小さな獲物を極めて効率よく捕捉できる。フクロウも大きな眼と特殊な耳で世界を視ている優れモノである。彼らの耳は左右の大きさが異なり、僅かに上下方向にズレている。このような構造特性により暗闇の中でも音源である獲物の位置や方向を正確に把握している。
    先日、鳥取県鍼灸マッサージ師会で「生物の生存戦略と21世紀病の逆襲」と題する講演をさせて頂いた。その講演会をお世話くださった会長は4歳頃に全盲になられたとの事であったが、駅から会場まで移動する際には路上の人や車などがハッキリと視えているかのようにスタスタと歩いておられた。その様子に驚いたが、これは盲視能力と呼ばれる脳の機能であり、エコーローケーションが大きな役割を果している。盲視能力ではボール程度の大きさの物体の場所を認識したり、ボーリングでストライクを出す事も可能と言われている。視覚障害者の白杖は周囲の様相を知る為の延長された手であり、物との接触音によりエコーローケーション機能を利用する為の視聴覚装置でもある。
    視覚障害者は耳より下にある物が視え難いと言われるが、これは反響音の物理的(ぶつりてき)特性と耳介の解剖学的特性に起因する。ヒトの視覚は動く物を認識しやすいが、静止物体を認識しにくいという特色がある。この為、ヒトは眼球を小刻みに振動させるマイクロサッケード機能により静止物体を動的に認識できるように工夫している。眼球を動かす神経には動眼神経(どうがんしんけい)、滑車神経、外転神経(がいてんしんけい)などがあるが、これらの脳神経系も視神経と共役して世界を視る為の視覚装置なのである。実は、コウモリをはじめ聴覚依存型の動物も耳介を俊敏に動かす事により音源の四次元的情報を把握している。耳介のみならず身体を動かしたり音源が移動する事によっても位置情報は増加する。
    最近の研究では、視神経を介して脳に入る光情報は、後頭葉の一次視覚野のみならず多数の脳領域で、物の形、奥行き、色、動き、角度、方向などの要素に分解処理され、最終的にそれらが再統合されて世界が認識されている事が判明している。脳には五感の様々な領域を神経細胞のネットワークで連携して新たな情報を創成する共感覚(きょうかんかく)と呼ばれる機能がある。この共感覚により文字や数字や音に色を感じる現象などが起こる。覚醒剤などでこの共感覚が増幅されると刺激の強い幻想的な世界を体験できると言われており、これが覚醒剤を駆逐できない理由の一つとなっている。この共感覚は事故などで失われた手足が見えたり痛んだりする幻肢痛のメカニズムでもある。
    盲視能力は脳の一次視覚野が損傷された方などで強くなる事が多いと言われている。これは脳の視覚野(しかくや)と聴覚野(ちょうかくや)のネットワークにより共感覚能力が強化されるからである。福島 智(ふくしまさとし)氏と生井 久美子(いくいくみこ)氏の名著「ゆびさきの宇宙」では、指点字を介する情報のやり取りで盲ろう者の豊かな精神世界が紹介されている。この指点字によるコミュニケーションは、指先の触覚が視覚野、聴覚野、言語野などを統合した共感覚により世界を視ている事を教えてくれる。ヒトの脳内にはこの様な未踏の新天地が広がっており、今後の研究により視聴覚支援における新たな技術が生まれてくると思われる。現代のIT技術を駆使すれば、エコーローケーション機能などを飛躍的に増強する超小型の四次元的世界認識装置の開発も可能と思われる。銀幕では座頭市がエコーローケーションによる見事な殺陣を演じているが、彼が世界を視る共感覚(きょうかんかく)能力を多くの視覚障害者が共有できる新たな盲視支援装置が開発されることを楽しみにしている。

    7 Dr.タコの外来小咄(90)

    街の神社の歴史のある祭典、こどもの引き御輿ですが町内を巡りました。老健施設でお花を頂いたので、皆さんに囃子の演奏を数曲聴いていただきました。車いすに乗せられて出てきたお年寄り達。なかには涙を流して喜ぶ姿も。こういうつながりが街を維持する原動力なのかなと感じた瞬間でした。

    ◎たかのくくりすぎっ!
    「今日は、インフルエンザの予防注射お願いします」
    「いいですよ、特に変わったことはないですか?」
    「ええ、ただ、先週倒れましてね」
    「倒れた!?」
    「葬式に出たときに、気が遠くなって倒れたみたいで、よく覚えてないんだけど、その場にいた人が救急車呼ぼうといったんだけど、大丈夫だからって」
    「それは大変だ、どうしてすぐ来なかったんです?」
    「いやぁ、前にも倒れて『おまえ貧血だ』って言われたことがあるから同じだと思ってね」
    「へえ、以前にもそんなことが?」
    「そう、あれは中学生の頃だったかなあ」
    「・・・」(Sさんはいま70歳です)
    めまい入院は日常茶飯事と思い始めているこの頃でした、トホホ

    ◎ビミョーに違うんですけど
    インフルエンザの予防接種の季節になりました
    「あの、カゼの予防注射お願いします」
    これ打ったからってカゼひかないわけじゃないですよ
    「怖いから、鳥インフルエンザの予防注射やってください」
    新型のワクチンはまだありませんけど
    「例のタフミルとかいう薬ありますか?」
    もちろんありますよ、ちなみにタミフルです
    (タフミルのほうが効きそう、笑)
    「うがい・手洗い・安静・栄養」基本もお忘れなく!

    ◎マインド・コントロール?
    「Tさん最近調子いいじゃないですか」
    「ありがとうございます」
    「血圧も血糖も落ち着いていますね」
    「でも、ここんところ食欲がありすぎて、抑えるのが大変なんですよ」
    「変な話、野生動物に食べ過ぎの肥満や病気は居ないと言うでしょう、本当にそれが自分の食欲なのか、吟味する必要があるでしょうね」「?!」
    「広告やCMにのせられて【食べたい・食べなくちゃ】と洗脳されていないか」
    五感や欲までも自分のものに取り戻す必要がありそうです

    ◎食堂パトロール
    昼ご飯たべにぶらりと入ったお店で、患者さんに出くわすことがあります。
    おたがいちょっとばつが悪いですね。
    糖尿病の人がご馳走のあとデザートまで頼んでいたり、肝臓悪い人が昼間っからビール飲んでいたり(悪くなるわけです)
    新聞に写真が載るからか、お店の人にいわれることも
    「ああそうかタコ先生ですね、また来てくださいね」
    すると他のお客さん「えっ、だれっ?」
    「ほら、タコ内科のせんせいよ」とヒソヒソ・・
    気弱なボクは? もう行けなくなってしまうのでした、ヤレヤレ

    ++++++
    Dr.タコ 昭和40年生まれ、慶應義塾大学医学部卒。田んぼに囲まれたふるさとで診療する熱き内科医。

    8 認知症ミニ講座(25) 中核症状とBPSD (行動・心理症状)

    認知症の症状には、中核症状と呼ばれるものと、行動・心理症状と呼ばれるものがあります。かつて行動・心理症状は、中核症状に対して、周辺症状と言われてきましたが、近年は、BPSDという名称が一般的になりつつあります。
    中核症状は脳の神経細胞が壊れることによって直接起こる症状で、直前に起きたことも忘れる記憶障害、筋道を立てた思考ができなくなる判断力の障害、予想外のことに対処できなくなる問題解決能力の障害、計画的にものごとを実行できなくなる実行機能障害、いつ・どこがわからなくなる見当識障害、ボタンをはめられないなどの失行、道具の使い道がわからなくなる失認、ものの名前がわからなくなる失語などがあります。認知症になれば誰にでも、中核症状が現れます。
    一方、周囲の人との関わりのなかで起きてくる症状を「BPSD」といい、BPSDは「認知症の行動と心理症状」を表わす英語の「Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia」の頭文字を取ったものです。暴言や暴力、興奮、抑うつ、不眠、昼夜逆転、幻覚、妄想、せん妄、徘徊、もの取られ妄想、弄便、失禁などはいずれもBPSDで、その人の置かれている環境や、人間関係、性格などが絡み合って起きてくるため、人それぞれ表れ方が違います。介護者が対応に苦慮する多くは、中核症状よりもBPSDです。

    9 FOCUS 老老介護と高齢者の生活不活発

    老老介護とは高齢者の介護を高齢者が行うことです。 厚生労働省が発表した2016年の国民基礎調査によると、介護が必要な65歳以上の高齢者を65歳以上の人が介護する「老老介護」の世帯の割合が54.7%に達した。ともに75歳以上の世帯は30.2%と初めて3割を超えた。高齢化が進んだうえに、世代をまたぐ同居が減った結果とみられ、社会問題となっています。今後は地域社会(医療、介護、福祉など)がどのようにサポートするのかが課題で、高齢者の生活不活発を予防し健康寿命をのばす必要があります。
    「生活不活発」とは「動かない」状態が続くことにより、体の機能が低下して「動けなくなること」をいいます。

    ■7つの予防ポイント
    (1)毎日の生活の中で活発に動きましょう。
    横になるより、なるべく座りましょう。
    (2)動きやすいように、身の回りを片付けましょう。
    (3)歩きにくくなっても、杖や歩行器などで工夫してみましょう。安易に車いすを使わないように。
    (4)楽しみや役割を持ちましょう。散歩や運動などをしてみましょう。
    (5)「安静第一」「無理は禁物」と思い込まない。病気の時はどの程度動いてよいか相談しましょう。
    (6)必要以上の手助けはしないように。その手助けで相手の人はすぐに動けなくなってしまいます。
    (7)「楽だから」となんでも手伝ってもらうと、すぐにできなくなります。できることは自分でしましょう。

    10 協同組合ニュース

    ■大高酵素商品キャンペーン
    先日の東洋療法推進大会in京都の展示販売では、多くの皆様にお買い上げいただき有難うございました。
    皆様への感謝をこめて、11月末日まで大高酵素商品のキャンペーンを開催します。
    スーパーオータカ12本のご注文で1本無料サービス!
    まとめ買いのチャンスです!

    ■第4回研修会開催のご案内
    来る11月11日(土)東京において協同組合第4回研修会を開催します。
    今回も療養費取扱いの最新情報等を予定しておりますので、奮ってご参加下さい。
    参加者は都道府県各師会を通じて募集しますので、宜しくお願い致します。

    ■療養費の支給基準 平成29年10月版 発刊のお知らせ
    10月、「療養費の支給基準 平成29年10月版」が発刊されます。
    平成28年10月版発刊以降に出された厚生労働省保険局医療課発の疑義解釈資料、留意事項等を反映した内容となる予定です。療養費を取扱う先生方のバイブルです。
    最新情報をお手元にどうぞ!
    会員価格:1冊1,750円(税込)
    ※都道府県師会にて一括購入、一括発送の場合は送料無料。
    ※個人購入で個別発送の場合は、別途送料432円(税込)がかかります。
    注文方法:日本鍼灸マッサージ協同組合までFAXでお申込み下さい。

    お問合せは協同組合まで
    TEL:03-3358-6363
    FAX:03-3359-2023
    E-mail:jamm@jamm.or.jp

    ■協同組合 堀 昌弘(ほりまさひろ)理事長の「経営ナンデモ電話相談」受付中!
    はり・きゅう・マッサージ施術所経営に関する様々なご相談にお答えします。
    例えば、施術所経営にかかわる法律・税金・従業員(労務)・金融・新築、リフォームに関するご相談など、この機会にお気軽にご利用下さい。料金は原則無料。
    ※法律・税務相談等で専門家への照会をご希望なさる場合は別途料金が発生します。
    【相談日時】
    第1・第3土曜日 午前10時~正午
    【受付電話】
    フリーダイヤル 0120-14-1212

    11 インフォメーション 研修会・イベント開催予定

    各地での研修会・イベント情報をお知らせいたします。多くの方のご参加をお待ちしています。
    詳細・申込については各師会事務所へお問い合わせ下さい。(変更等がある場合もありますので事前にご確認下さい)
    なお、全鍼師会HP:トップページ内「事務局より」もご参照下さい。

    月日、師会(しかい)名、時間、場所、内容、一般参加、参加費、生涯研修単位 の順番で記載。

    10月1日、福島、10時~15時15分、郡山市立中央公民館、あはき臨床研究 一般口演、認知症への適切な対応について(兼認知症サポーター養成講座)、可(事前申込)、無料、6単位
    10月1日、千葉、9時~15時 船橋駅北口ロータリー2階、船橋市福像めぐりフィールドワーク、可、―、6単位
    10月1日、富山、13時30分~15時45分、富山県鍼灸マッサージ師会館、擦過鍼による認知症治療、可、1,000円、3単位
    10月1日、石川、10時30分~12時30分、石川県立盲学校、ウオーキングのメカニズム、可、無料、2単位
    10月1日、鳥取、10時30分~15時30分、鳥取市障害者福祉センターさわやか会館、リンパ疎通法、可、会員500円 会員外1,000円 一般無料、5単位
    10月8日、北海道、10時~13時、旭川盲人福祉センター、緩和ケアやフレイルの方のための施術法、可、1,000円、4単位
    10月8日、宮城、10時~15時30分、宮城県立視覚支援学校、宮城県学術大会プライマリケアとしての鍼灸マッサージ、可、会員・学生3,000円 一般5,000円、6単位
    10月8日、茨城、10時~17時、茨城県総合福祉会館、伝統医療の特質と鍼灸治療の科学~鍼治療はなぜ効くのか~、健康に聴くコンサート、鍼灸マッサージ無料体験、可、会員1,000円 付添500円 一般 無料、7単位
    10月8日、埼玉、13時30分~17時、武蔵浦和コミュニティセンター、鍼灸マッサージにおけるリスク管理~災害支援における鍼灸マッサージ師の役割~、 可、会員3,000円 会員外6,000円、6単位
    10月9日、山形、7時~13時、南陽市民体育館、南陽さわやかワインマラソン大会マッサージボランティア活動の実際、不可、無料、4単位
    10月14日~15日、愛媛、10時~16時、松山市大街道商店街 みんなの生活展事前研修会、不可、会員無料、各日2単位
    10月15日、青森、10時~15時15分、弘前市社会福祉センター、体液の流れと筋膜、下肢疾患治療のヒント(扁平足ほか)、可、無料、6単位
    10月15日、群馬、10時30分~16時、群馬県社会福祉総合センター、医療過誤、患者とのコミュニケーション技術、可、会員3,000円、学生無料、6単位
    10月15日、岐阜、10時~13時、岐阜観光ホテル十八楼、市民の健康と鍼灸マッサージの未来像、あはき業界の進むべき道、可、無料、4単位
    10月15日、徳島、10時~16時15分、内町公民館、理学療法について、可、会員2,000円 会員外4,000円 学生1,000円、7単位
    10月15日、高知、13時30分~15時45分、小高坂更生センター、感染症の知識「正しい手洗いを学びましょう」、みんなで防ごう!インフルエンザの予防の知識、可、会員無料 会員外1,000円、3単位
    10月15日、鹿児島、10時~16時45分、鹿児島市町村自治会館、続けさせない治療方針で売上を伸ばした実例報告、鍼灸師が患者様に伝えたい食養生・生活養生、スポーツ疾患に対する鍼灸治療とストレッチの使い方~得気の考え方患者様との得気の共感方法~、ゲートキーパーの役割~実践編~、可、会員・学生無料 一般1,000円、6単位
    10月22日、北海道、10時30分~14時、小樽住吉倶楽部、緩和ケアやフレイルの方のための施術法、可、1,000円、4単位
    10月22日、秋田、10時~13時、よこてシャイニープラザ、肩こりと肩関節の実技治療、不可、1,000円(弁当込)、3単位
    10月22日、山形、10時~16時30分、天童温泉ほほえみの宿滝の湯、呼吸器系疾患について、鍼灸マッサージ師のための感染症対策、呼吸器系疾患に対する鍼灸マッサージ、可、3,000円、6単位
    10月22日、全鍼・神奈川、13時~17時、湘南医療福祉専門学校、災害対策概論、緊急時災害対策、緊急時災害対策の取り組み、可、会員3,000円 会員外5,000円 学生1,000円、5単位
    10月22日、静岡、10時~15時30分、静岡医療福祉センター、統合医療とヘルスケア、モビライゼーション、可、無料、6単位
    10月22日、京都、9時~16時10分、京都府鍼灸マッサージ師会会館、スポーツ障害とお灸療法、キネシオテーピング、可、講座ごとに会員・学生500円 一般1,000円、4単位
    10月22日、大阪、12時30分~17時20分、大阪府鍼灸マッサージ会館、人工透析患者への運動療法と社会復帰、看護現場から考える倫理、高齢者の人権を考える、可、2,000円(資料代含)、6単位
    10月22日、和歌山、10時~12時15分、和歌山県鍼灸マッサージ会館、スポーツマッサージ研修、不可、無料、3単位
    10月22日、島根、10時~15時、ビッグハート出雲、慢性痛とトリガーポイント、可、会員1,000円 会員外2,000円、5単位
    10月22日、山口、10時~15時15分、下関市立長府東公民館、海響マラソンクールダウンボランティア研修会、可、会員1,500円 非会員2,000円 学生1,000円、6単位
    10月22日、愛媛、10時30分~15時50分、ホテルサンルート松山、地域包括ケア時代の地域に根ざした医療の創り方、臓腑・経絡をベースとした鍼灸治療の勧め、可、会員無料 会員外有資格者・一般2,000円 学生500円、5単位
    10月27日~30日、愛媛、各会場・競技で要確認、今治市営中央体育館、松前公園体育館、松前総合文化センター、砥部町陶街道ゆとり公園、愛顔つなぐえひめ大会 参加選手へのケアボランティア、不可、会員無料、 5単位
    10月28日・29日、長野、10時~16時、長野県視覚障害者福祉センター 第40回鍼灸マッサージ学会「手技療法講習会」、可、会員8,000円、会員外有資格者14,000円 12単位
    10月28日、北海道、15時~17時、札幌第一ホテル、第14回躍進大会1日目、可、無料、2単位
    10月28日、山形、13時30分~15時45分、南陽市社会福祉協議会、あはき師が高齢者の施術に対しての感染症と事故予防対策、不可、無料、
    3単位
    10月29日、北海道、9時~16時15分、札幌第一ホテル、第14回躍進大会2日目、可、無料、5単位
    10月29日、栃木、10時~15時、とちぎ福祉プラザ、泌尿器科疾患に対する鍼灸治療、可、無料、6単位
    10月29日、奈良、10時~16時30分、奈良市商工会議所、頸縮に対する手技療法について、可、会員無料、会員外2,500円、学生1,500円、6単位
    10月29日、広島、11時~16時、広島市西区区民文化センター、肘周囲の障害に対する鍼灸施術と筋膜リリーステクニック、可、広島市師会会員無料 会員外3,000円 学生1,000円、5単位
    11月3日、石川、10時~12時、西田記念哲学館(予定)、三国トントン療法、可、無料、2単位
    11月4日、北海道、13時30分~15時、とかちプラザ、低周波鍼・経皮通電療法のおこない方、可、2,000円、2単位
    11月5日、北海道、9時~12時、十勝ガーデンズホテル、緩和ケアやフレイルの方のための施術法、可、2,000円 4単位
    11月5日、茨城、10時~16時、水戸市福祉ボランティア会館、茨城師会会員交流症例報告会、あなたやご家族ががんと言われてもあわてないために、可、会員2,000円 会員外5,000円 学生1,000円 付添500円、6単位
    11月5日、富山、14時~16時15分、サンシップとやま、健康長寿の処方箋―さらば生活習慣病、可、無料、3単位
    11月5日、石川、10時30分~12時30分、石川県立盲学校、ウオーキングのメカニズム、可、無料、2単位
    11月5日、山口、9時30分~16時、下関海峡メッセ、しものせき海峡マラソン2017 クールダウンボランティア、可、―、5単位
    11月5日、香川、10時30分~16時、四国医療専門学校、ステロイド外用薬忌避の現状、可、会員無料、5単位

    ※研修単位は会員のみ

    12 編集後記

    孫はかわいいと言いますが、本当ですね。5月に娘が初孫を出産し、8月まで一緒に暮らしていました。毎日家に帰るのが楽しみで、笑顔に癒され、寝顔や泣き顔さえいつまでも見ていたくなりました。自分の子供が小さい頃にはできなかったことも十分してあげたいと思えます。子育てはいつも大変ですが、新生児の頃って本人の記憶に残りませんよね。記憶は無くても、親はどんなに子供のことをかまっていたか、どんなに心配していたか、親になって初めて気づくようです。一人で大きくなった気でいる、と聞くことがありますが、思えば自分もそうでした。無償の愛、想像できない深さ、知れば知るほど感謝です。
    (広報局長:廣野 敏明 ひろのとしあき)

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